DJ KAORIの英語と過去
「ディージェー、けぇおりぃぃいい〜〜〜!!!!」で有名なDJ KAORIさん。以前UPしたMay J.さんの代表曲「Garden」でもDJを担当してますね。僕がこの方のMIX CDを初めて聞いたのは、あの超有名な「DJ KAORI’S “RIDE” into the MIX」です。このアルバムで一世風靡したDJ KAORIさんはその後世界の大物達のクラブイベントに参加したりと、いろんな国で活躍されているようです。今日はそんなDJ KAORIさんの過去を振り返ると共に、彼女の英語にまつわるエピソードを紹介したいと思います。
DJ KAORIのプロフィール
カリスマはどこの世界でも謎に満ちているものですが、DJ KAORIさんもやはり謎多き女性です。一般的には高知県高岡郡四万十町の出身だということ以外、年齢や本名、身長や3サイズに関する情報はどこにありません。正確な情報ではありませんが、一応見つけたものを紹介しておくと、、、年齢は1970年生まれの現在43歳。あながち嘘ではなさそうな情報ですね。その他はわかりませんでした。さて、彼女は昔からよく洋楽を聞いていらしたようで、英語にもかなり興味津々だったようです。14歳でアナログ盤を集め始めたのがDJへの第一歩でしょうか?当時中学生だったDJ KAORIさんはバレー部に所属し、セッターでキャプテンを務めていたそうです。後に、2010年10月29日に国立代々木第一体育館で行われた女子バレー日本大会の開会式でパフォーマンスを行っています。バレーとアナログ盤集めに没頭していた彼女は、16歳で自己流のDJを開始します。そして高校卒業後は東京の大学に進学したようで、その頃はタワーレコードでアルバイトをしていたようです。そして大学卒業後、彼女のDJとしての人生が始まります。
DJ KAORIの海外生活
DJ KAORIさんは大学卒業後、単身渡米します。1992年の頃ですね。渡米理由はHIPHOPの本場でDJを学びたかったから、、、かと思いきや、英語を勉強したかったからだそうです。話は戻りますが、彼女がかつて聞いていた日本のDJと言えば、ディスクジョッキーの略。ラジオDJですね。その頃のメインDJは小林克也さんや湯川れい子さん。そしてたまたま聞いていたラジオで司会の藤原ヒロシさんが喋りではなく、ずっと音楽をかけていたことがあり、「これが自分のやりたいことだ!」とハッキリ認識したそうです。これが彼女がDJを目指すキッカケ。そしてその音楽も日本の曲にとどまらず洋楽も流されていたそうなので、自然と海外への欲求は高まっていったのでしょう。軽い英語勉強のつもりで渡米したDJ KAORIさんはマンハッタンの音楽制作専門学校インスティチュート・オブ・オーディオ・リサーチに入学。学校に通いながら、ラウンジでのレジデンスDJのアルバイトという小さな仕事からDJ活動を始めました。
DJ KAORIの英語力
渡米当初、彼女は英語が全く喋れなかったそうです。それを考えると、大学に入ってすぐにDJとして活動を始めた彼女の行動力は尋常ではありませんね。拙い英語でアルバイト先を決め、DJとして雇ってもらう。これだけ積極的な方ですので、海外で数ヶ月過ごすだけで、英語に関する苦悩はほとんど消えて行ったのではないでしょうか?とはいえ、ラウンジでのDJアルバイトをキッカケにDJとしての実力が認められ始めた彼女は大きなオーディションやテレビ出演などにも声をかけてもらったそうですが「なまり英語」が理由でよく落とされていたそう。さて、では語学学校に入るわけでもなく、単身でいきなり他言語の世界に飛び込んでいった彼女は英語とどのように向き合っていたのでしょうか?
DJ KAORIの英語との付き合い方
彼女の英語に関するインタビューを見ていたらある一つのことに気がつきました。「言語習得にはその人の性格が大きく関係している」と。というのも、これまでの話でなんとなく分かるかと思いますが、DJ KAORIさんはどちらかというと物事をあれこれ考える前に行動してしまうタイプのようです。つまり心はかなり強い。彼女は言います。英語が上手くなるかどうかは詰まるところ精神的なものだと。日本人によくある「上手く喋らなきゃ、完璧に喋らなきゃ」って思っていると結局英語を話す機会を減らして、上達しないと。そういう遠慮はいらないと言っています。相手に言いたいこと、伝えたいことがあるならば英語で言えなければ日本語でガツガツ話せば良いとまでいうのですから、これはかなり積極的に外国人とコミュニケーションしていたようですね。2013年現在では日本でもそうなのかもしれませんが、海外では確実に自己主張をハッキリしない人は「弱く、何を考えているかわからないヤツ」と分類されます。そうなると結局会話もしてもらえなくなり、孤立し、英語が身に付くわけも無く、何も得られず帰国することになります。海外留学生にはよく言われる助言ですが、それを実践できるかどうかはまた別。彼女のように発言することをメインに英語を学んでいきましょう。
DJ KAORIの音楽論
彼女のDJとしての実力は相当なもので、世界的にも高い評価を得ています。DJと言えばどうしても裏方だと見られがちなのですが、彼女はそうではありません。自信の手がけたミックスCDの売上げは340万枚以上で、「女性DJとしては売上世界一」と言われています。彼女自身は自分の好きな音楽をもっともっと多くの人に聞いて欲しいという一心でやってきたといいます。そしてメジャーな曲をミックスするのも、より幅広い世代や人種に聞いてもらえるように工夫しているからだといいます。もちろん現場でも活躍されているので、アンダーグラウンドの知識も豊富なのですが、世間の情報に流されてメジャーを聞かずしてアンダーグラウンドに走るのは良くないと警笛をならします。基礎からコツコツDJスキルや音楽を勉強してきたからこそ言える言葉です。また、そんな彼女だからこそ長年本場のアメリカで活躍できたのだと思います。そんな彼女が本格的にDJを仕事として意識し始めたのが、アルバイト期間中にパーティーDJとしての依頼が次々に舞い込んで来た頃だと言います。ここから彼女の名は一気に世界中に知られることになります。
DJ KAORIの輝かしい経歴
パーティーDJとして活躍しだしてから数年後、クラブ「N.Y.」でDJをしていたところ、No.1 Hip Hop DJ、FUNKMASTER FLEXの目に留まり、彼が率いるDJ集団Big Dawg Pitbullsに唯一の女性DJとして迎え入れられます。そして、NY Timesの1面を飾ったり、ニューヨークのNo.1ラジオ局Hot 97にて日本人としては初となるDJプレイを披露したりするなど彼女の快進撃が始まります。彼女は単身渡米してから2005年に日本に帰国するまで2回ほどしか実家には帰ってなかったそうです。これもまた凄い話ですよ。1992年に単身渡米して、帰国したのがたった2回ですよ!僕が海外留学をしていた時、日本が恋しいと嘆く日本人を何人も見ていました。また、都内に上京した高校の友達も長期休暇中はここぞとばかりに実家に帰省していました。特に女性は多かったですね。異国の地で何年もの間暮らし続けるのは予想以上に大変です。この点からも彼女の強い人間性を感じます。さて話はそれましたが、彼女は知名度が上がると共にマライア・キャリーやP・ディディといったアーティスト、またマイケル・ジョーダン、マジック・ジョンソン、マイク・タイソン等スーパーセレブからパーティDJのオファーを受けるまでになりました。アメリカ以外でもUK、フランスでも活躍。もうとどまることをしりません。もちろん女性ということでそのファッションセンスやライフスタイルなども10代〜20代の方の憧れの的となっています。かっこいい生き方ですね。
DJ KAORIのライフスタイル
これは感銘を受けたというか、若さの秘訣が隠されていましたので紹介します。正確な年齢は明かされていませんが、もう若いといえる年齢ではないでしょう。しかし、20代の若者にひけを取らないくらいテンション高く毎日を過ごしてらっしゃいます。そんな彼女は肌の手入れなども至ってシンプル。化粧水に乳液程度。お風呂に浸かるのは好きなようで、長い時には1時間くらい浸かっているそう。それでも朝方にラーメンを食べたり若々しい生活をされています。そしてそうできる秘密は「現場に立っているから」だそうです。CDをどれだけ売り上げようと、プロデュース業をしていようと夜のクラブには顔を出し、ターンテーブルを回す。客のほとんどは20代の若者ですので、そんな中に身を置いていれば基本的にテンションは若者と同じになると。普段から年齢も大して気にしていないようです。そうやって何歳になっても常に現場に立ち、常に大好きな音楽に爆音で触れて、常に楽しむ姿勢が若さを保っているのではないでしょうか?僕の友人に残業ばかりで20代のくせに40手前のおっさんみたいになっている友人を見るとしみじみ感じます。日々の生活を楽しめなければ人は老けると。DJ KAORIさんの教えてくれる音楽で楽しんでいる人がこの世界に年々増え続けていると考えると、彼女の存在は貴重です。
まとめ
DJ KAORIさんを見ていると「行き急ぐ理由はどこにもない」と感じられます。彼女は好きな音楽をめいいっぱい楽しみたいからと単身渡米して基礎からみっちり勉強して、同時に現場でスキルを磨き、現在世界的に有名な女性DJとして活躍しています。男社会には”成功”という概念が根強く染み付いてるのでより早く、より若いうちになんて結構早い段階から人生を急ぎがちになります。でもそれで疲れて結局丸くなってしまうのならば、周りと比較せずにコツコツ積み上げていくのも一つかなと思いました。もちろん急ぐことも必要でしょうが、それで視野が狭くなってただただがむしゃらにスタミナを消耗させるだけでは賢い”頑張り”とは言えません。大人の女性にまた新たな生き方を教えて頂けたように思います。バイブス高いっす!笑
TOEIC講師:石崎力也